TOKYO STARTUP GATEWAY

English都庁総合トップページサイトマップ

HOME > TSGマガジン > 子育てで得た「本当に良い場所・モノ・人」に価値をつけていくサービス「iiba」。

INTERVIEW
子育てで得た「本当に良い場所・モノ・人」に価値をつけていくサービス「iiba」。

逢澤奈菜さん(2021ファイナリスト/株式会社iiba 代表取締役)

昨年度から始まりました 連載インタビュー『400文字の夢のつづき』。2022年度は通年でTOKYO STARTUP GATEWAY(TSG)出身起業家の皆さんに、取り組まれているプロジェクトや起業までのストーリーをお伺いしていきます。エントリーを検討されている方、そして、幅広く起業をお考えの皆さんのヒントになるはずです。
それでは、逢澤 奈菜さんのインタビューです。

20代で経験したトランジションの嵐とワークライフバランス。

ー簡単に自己紹介をお願いします。

iiba代表の逢澤です。
1994年生まれの京都府出身で、結婚を機に上京した東京での生活は6年目です。就職・結婚・妊娠・出産・転職、そして起業と、盛りだくさんな20代を過ごしています。土地勘のない場所での育児や、理想とする子育てとのワークライフバランスを模索する中で、iibaというアイデアが生まれました。

ーちなみにプライベートではどんな方ですか?生活スタイルや好きなものについてぜひ教えてください!

4歳の男の子と2歳の女の子のママをしていて、毎日子育て一色!!という日々を過ごしています。疲れ果てて寝かしつけと同時に寝落ちしてしまうことも多々。
お家遊びが苦手で、常にお出かけしていたいタイプですが、最近下の子がベビーカーに乗ってくれないので苦戦しています。電動自転車頼りの日々なので、年中腕が日焼けしています。

熱しにくく冷めやすい超飽き性ですが、一度ハマるととことん突き詰めたくなってしまいます。一時期、担々麺にハマってから毎日のように担々麺を食べ続け、今も担々麺という文字を見ると絶対に頼まないと気が済みません(笑) コーヒーも大好きで家ではいろんな豆を集めています。

子育てにいい場所に特化したマップ型プラットフォームサービス。

ー今、仕掛けている事業のミッションや活動内容を教えてください。

iibaは、トークンエコノミーを基盤とした子育てに「いい場所」特化のマップ型プラットフォームサービスです。日本全国の子育て関連サービス/店舗(保育園・習い事・飲食店・地域・遊びetc)の検索・店舗情報や過去の利用ユーザーによる評価/口コミの閲覧ができます。

実際にサービス/店舗を利用後は評価/レビュー投稿をすることで独自通貨(トークン)を受け取り、その独自通貨をまた別の子育て系サービス・プロダクトに対して利用できます。

iibaは「無償の愛にこそ価値がある」という言葉を掲げ、ママやパパが日々の子育てで得た「本当に良い場所・モノ・人」に価値をつけていくことを目指しています。

子育てしやすい社会を作ることは、日本全体の社会課題であることは周知の通りですが、子育てを頑張る親、そこに対する支援者、行政、企業皆が各々の利益を叶えながら最適化していく社会を実現したいと考えています。

ー取り組まれている事業・プロジェクトをやりたいと思ったきっかけを教えてください。

もともと関西出身で、東京へは結婚を機に上京したのですが、友達もいない・親戚もいない・夫も仕事が忙しくて家に居ない状況で子育てをすることになり、孤独や不安を感じていました。そんな時、息抜きになったのが「おでかけ」でした。外の空気を吸って、スタバのお姉さんと天気の話をするだけで癒されるんですよね。息子も外の刺激を受けて、いろんなことができるようになったりと成長を感じることもあり、頻繁にお出かけするようになりました。

でも、「どこへ行けばいいのかわからない」。小さい子を連れて大人も子供も楽しめる場所を探すことにとっても苦労しました。既存のサービスは広告などノイズが多くて本当にいい場所なのかがわからず、気づいたらずっと検索している自分に気づき「こんなサービスあったらいいのにな」というアイデアからiibaが生まれました。

アイデアを突き詰めていくと、おでかけ以外にも保育園や習い事、小学校の評判など子育てをする中で欲しい情報が場所に紐づいていることが多いことに気づきました。これサービスになるかもしれないと考え、プロジェクトを立ち上げました。

 

出産後、自身の将来を考える中でサービスを生み出したいと考えた。

ー起業したいと思った時期はいつですか?また、TSGに参加しようと思った時の状況や参加した理由を教えてください。

ちょうど下の子を産んで半年くらいの頃、自分の将来を考える中で「自分の作ったサービスを世の中に出してみたい」という思いが膨らみました。どうしたらいいのかを調べるうちに「起業」という選択肢が候補に出てきたのが2021年4月ごろ。
そんな中で400字で応募できるTSGを知り、何かきっかけを掴みたくて応募しました。

ー逢澤さんの人生において、TSGはどんな価値がありましたか?起こった変化や気づきなどがあれば教えてください。

とても大きな、忘れることのできない経験になったと思います。まず、アクセラを含む約1年間の取り組みの中で、様々なつながりを得ることができました。

カネなしコネなし人脈なしの私にとって、この繋がりほどありがたいものはなく、同じ志を持った仲間や、先をゆく先輩方、そしてメンターである経営者やTSGの運営の皆様、それぞれからたくさんの知識や経験を分けていただきました。

特にTSGの同期は今も頻繁に連絡を取るのですが、本当に多種多様で面白いメンバーが多く、TSGに応募しなければ絶対に出会えなかっただろうなと感謝しています。
また、TSGを通して自分のアイデアやビジョンを口に出して人に伝えることを何度も繰り返せたことはとても大きかったと思います。

やっぱり頭の中で考えているだけでは何も始まらず、声に出してみることで自分も整理されるし、思いもよらないアドバイスを得ることができたりします。

人前で話すことが苦手なため、TSGのファイナルステージに立った時は足が震えましたが、あの経験を乗り越えた後かなり度胸がつき、人前でも堂々と話ができるようになってきました。

ーTSGではどんな出会いがありました?

タテ・ヨコ・ナナメ本当に多種多様な出会いがありました。大人になると自分に近しいタイプの人としか出会えないなと感じていましたが、TSGには本当に様々な方が集まっていて誰の話を聞いても面白いです。
また、自分のコネクションでは到底知り合えることのできないような経験を持った方とも繋がることができ、本当に感謝をしています。

ー参加中のエピソードで何か覚えているものはありますか?

ファイナリストと慰労会をした時の話になってしまうのですが、散々各々の事業の話、社会をこうしていきたいんだという話をした後、「人のしあわせってなんだっけ・・?」とみんなが一瞬黙り込んだことがありました。きっと、みんながそれを叶えようとしていて、それこそが起業家なのかもしれない、と今になっても思い出すエピソードです。

子育て世代をエンパワーメントしたい。

ーTSG終了後、どのように事業を進められましたか?

TSG終了後はクラウドファンディングをしたり、仲間集めをしたりしながら、ようやく最小限のテストバージョンを作り上げるところまで来ています。5月に登記し、いよいよ会社として事業を進めていく段階で、様々な方とお話をしながら情報を仕入れる日々を過ごしています。

ー今後実現したい世界やビジョンを教えてください。

私はiibaを通して、子育てしている方たちをエンパワーメントしていきたいと考えています。子供を育てるって本当に大変だけど、でもこの一瞬一瞬がきっと生涯の思い出になる。「早く大きくなってほしいけど、今のこの姿を忘れたくないな、抱っこをできなくなったら、手を繋げなくなったら、どんなに寂しいだろう」そんな、かけがえのない日々を過ごしているパパさんママさんが少しでも楽に、便利に、楽しくなるような世界になればいいなと思います。

パパママの笑顔が子供の幸せにつながり、そして日本の未来を良くすることにつながると思います。iibaが良いプロダクトになるためにも皆さんのお力を貸していただけると嬉しいです!

ーこれから起業を考えている方や、TSGの参加者に向けて、メッセージをお願いいたします。

私は、お金もコネも社会的地位もない人間ですが、声に出してみたことで見える世界が変わってたくさんのことが動き始めました。やりたいようにやってみよう、という今年のスローガンがありますが本当にそうだと思います。とにかくやってみる!一緒に頑張りましょう!私にできることがあればいつでも連絡ください!

過去のTSGの様子はこちら

TOKYO STARTUP GATEWAY 2021

TOKYO STARTUP GATEWAY 2020

TOKYO STARTUP GATEWAY 2019

TOKYO STARTUP GATEWAY 2018

TOKYO STARTUP GATEWAY 2017

TOKYO STARTUP GATEWAY 2016

TOKYO STARTUP GATEWAY 2015

TOKYO STARTUP GATEWAY 2014

[ PROFILE ]

逢澤奈菜さん(2021ファイナリスト/株式会社iiba 代表取締役)

1994年生まれ京都府出身。結婚を機に上京した東京での生活は6年目になります。就職・結婚・妊娠・出産・転職、そして起業と、かなり盛りだくさんな20代を過ごしています。土地勘のない場所での育児や、理想とする子育てとのワークライフバランスを模索する中で、iibaというアイデアが生まれました。

他の記事を見る

REPORT

先輩のSTARTING LINE -第12回- 個性的事業の伴走役が教える ユニ…

森住 理海さん(株式会社スマイルズ 事業部長)

INTERVIEW

起業する、経営する、その本質に迫るリアルな環境がある。

計良 陽介さん(2014セミファイナリスト/TH_READ 代表)

REPORT

先輩のSTARTING LINE -第1回- 幾多の挫折から見つかった“やりた…

竹内 義晴さん(特定非営利活動法人しごとのみらい 理事長/サイボウズ株式会社)

INTERVIEW

「ラントリップ」というスタイルの普及で、世界中の道を資源に変える。

大森 英一郎さん(2014ファイナリスト/RUNTRIP Founder)

記事一覧へ戻る