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INTERVIEW
美術を世の中に広めるためには、何をしたらいい?

荒木 了平さん(2015セミファイナリスト/くま美術店代表)

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今、仕掛けている事業についてミッション・活動内容を教えてください。

美術を普及させたいというのが当初からの目標です。

そのため、ダ・ヴィンチの名作を再現して食べる「最後の晩餐のごはんをつくる会」とか、美術館で美術を見下す鑑賞会「びじゅツアー」、美術を全く知らないビジネスマンが才能ある若手アーティストを見つける「発掘びじゅツアー」、酒を飲みながら下ネタと美術の話をする「夜のくま美術店」などを開催してきました。

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▲「最後の晩餐」を再現しているところ。

この春からは、ラップバトル(ステージに上がった2人が、交互にラップを披露し優劣を競う表現活動)のようなかたちで、「ぬりえバトル」を行おうと思っています。
あとは、美術版の「ドラゴン桜」を計画しています。

このように、やっていて面白いんだけど、どうマネタイズしたらいいのかわからない活動ばかりやっています。

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▲「びじゅツアー」の様子。

夢は、美術の市場拡大と、認知、理解の向上です。

海外から来た人に「君たちの国が世界で1番すごいことってなに? 」と聞かれた時に、「美術だよね。今この国で作られている美術品は、300年後のあなたの子孫が狂ったように見たがるよ」って言いたいです。

伊藤若冲や、ミケランジェロがそうであるように。

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▲「びじゅツアー」の様子。

TOKYO STARTUP GATEWAYは荒木さんにとって、どんな価値がありましたか。

最初は、仕事を辞めた開放感から、とりあえずベンチャーっぽいことは全部したい!! という動機で参加しました。
終わってみれば友人がたくさんできていました。

ビジコンなんて、勝とうが負けようが、どっちでもいいと思うんです。
勝とうが負けようが、やりたきゃやるし、やりたくなければやらない。
最初に必要なのはニーズとか、社会的な課題じゃなくて、自分がそれをやりたいかどうかだけだと思います。

でも、やるとなったら、ひとりじゃなにもできない。
そういうときに、同じような境遇ですごくフラットに相談ができる相談相手を持つことはとても助けになります。

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このビジコンの特徴は、とにかくたくさん話し合うことなので、そういう友人はたくさんできました。
「友情とか、アホなこと言ってんじゃねえ! ビジネスは競争だ! 」といった意見もあると思います。

本気でそう思うなら、こんなの読んでないで、さっさと競争して勝てばいいと思います。
でも、これに目を通している時点で、なにかに自信がなかったり、悩んだりしているんだと思います。
そういった悩みには、相談相手という処方はかなり効くと思います。

参加したら友人ができた。それがいちばんの利益です。

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これから起業を考えている方に向けて、メッセージをお願いいたします。

むしろ聞きたい。美術を世の中に広めるためには、何をしたらいい?

美術が普及していないことが、社会的な課題であることにどうやったら気付いてもらえる?

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よく「美術なんて生きるために必要ない」って言われるけど、それって報道の自由がない国に生きる人たちが、報道の大切さや凄さを知らない状態といっしょなだけだと思う。
そういう、今、目の前にないから気づくことの難しい価値に、気付いてもらうにはどうしたらいい?

こういうの考えられる人、いっしょに働かない?
起業する前に、俺といっしょに働いといたほうがいいって。絶対。

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PROFILE

荒木 了平さん(2015セミファイナリスト/くま美術店代表)

1984年群馬県生まれ。2007年に京都造形芸術大学を卒業し、翌年中国へ。2011年に帰国すると、(株)マザーハウスに入社し、お店をつくり続ける。2015年に同社を退職、くま美術店をつくる。2016年、「思うようにはいかないのが人生だな」と思う。

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